クソ社会への希望を捨てられない自称「大人」へ(by 宮台真司)

14歳からの社会学

これからの世の中は他人から指示されたことだけをマジメにやるだけでは限界があるよ!!」という話は、おそらくこの記事を読んでいるあなたであれば「もうお腹いっぱい!」と思うことでしょう。

本ブログでも「自分らしく生きる」ことについてヒントとなるような書籍や映画などをたくさん紹介してきましたが、いまだに「自分らしく生きる」ということに挑戦できていない人もいると思います。

とはいえ「自分らしい生き方」が実践できていない人だって、心の奥底では「国や会社に忠誠を誓っても裏切られる可能性が高い」ことを理解しています。だからこそ「将来に不安な気持ち」を抱えているのでしょう。

とすれば「自分らしく生きれない」人にとって一番興味があるのは、「どうすれば自分らしく生きることができるのか?」だと思います。

この疑問について社会学者の宮台真司先生がヒントを授けてくれる1冊を紹介したいと思います。

挑戦できる人とそうでない人

挑戦できる人と、そうでない人の違いはどこにあるのでしょうか?

社会学者の宮台真司先生は、とてもわかやすい枠組みをわたしたちに提示しながら、そのことを説明してくれています。

宮台真司は「試行錯誤」(自由)、「他者が認める」(承認)、「失敗しても大丈夫」(尊厳)の関連性を指摘しています。

それらの関連性を具体的にいうなら、以下のようになります。

試行錯誤・承認・尊厳の関係性
  1. 試行錯誤して成功や失敗を自覚する【自由】
  2. 他者から『次も頑張って』(成功した時)、もしくは『次こそ頑張ればいい』(失敗した時)とフィードバックをもらう【承認】
  3. 次も頑張るぞ(成功した時)、もしくは次は頑張るぞ(失敗した時)」と意欲を出す【尊厳】

ここで重要なポイントは、自由・承認・尊厳は独立しているものではなく、関連しているということです。つまりどれかに問題があると、全体として機能せず、悪循環に苦しめられる可能性が高いということです。

以上のような指摘は、「どうすれば自分らしく生きることができるのか?」と疑問に思っている人のみならず、「お金持ちになって自由を獲得すれば幸せになれる。」と妄信している人にとっても耳の痛い指摘になるはずです。

なぜならば試行錯誤(自由)や尊厳といったものは、その中間にある「承認」を無視しては成立しないことが明らかだからです。

ひらたくいえば、社会についての理解が浅ければ、自由も尊厳もへったくれもない。。。ということなのですが、わかりにくいかもしれないのでもう少し具体的にお話します。

3つの典型例

宮台真司先生曰く、試行錯誤・承認・尊厳の関係性のどこかに欠陥がある代表的なパターンは3つあるそうです。

#1) アダルトチルドレン

1つ目のパターンは、他人から承認されたいあまり周囲の期待に反応しすぎてしまい、他人に気に入れられたくて「優等生ぶる」ようになったり逆に「遠慮してばかり」になってしまうパターンです。

#2) 行動しない

2つ目のパターンは、他人から承認されたいが、「自分の実力では周囲の高い期待には応えられないかもしれない」という不安や恐怖に怯えるようになり「試行錯誤できなくなる」パターンです。

#3) 脱社会的存在

3つ目のパターンは、最初から承認されることを放棄した結果、他者からのフィードバックを起点とした尊厳をも投げ出すパターンです。

もしあなたが「今の自分でOK!」と堂々と宣言できるような「自分らしい生き方」を実現できていないのであれば、、、、、あなたは3つの典型例のパターンに一番近いでしょうか?

構造を理解する

かなり具体的に「14歳からの社会学」の中身を紹介してきましたが、ここでわたしが伝えたかったことは「構造を理解するだけで社会が理解しやすくなる」ということです。

「14歳からの社会学」は、「みんな仲良しとはいうけれど、そもそも『みんな』って誰のこと?」という問いからはじまり、社会のルールとは?性愛とは?仕事とは?本物とニセ物の見分け方とは?死とは生きるとは?自由とは?ということをわかりやすくかみ砕いて説明してくれています。

もしあなたが14歳であれば、大人への階段を登るためのバイブル(必携書)になるでしょう。

もしあなたが大人であるならば「こんなことも知らない無教養な大人であるならば、14歳からやり直せば?」という宮台真司先生からの心をエグるメッセージを真摯に受け取るべきでしょう。

何を隠そうわたしもこの本を読んだ時にはすでにいい歳した大人でしたが、自分にあまりにも人文系の教養がないことを突きつけられて「暗い気持ち」になったことを昨日のことにように覚えています。

過去のわたしは素直に勉強しなおすことを決断しました。あなたはどうしますか?