長期的に「勝ち続けたい」と願うあなたへ(by 梅原大吾)

1日ひとつだけ、強くなる

梅原大吾さんをご存知ですか?

梅原大吾さんは、日本で一番最初にプロ・ゲーマーになった方です。

梅原さんの生き様は漫画にもなりましたし、本も出版されているのでご存知の方もいると思います。

実は先日、梅原大吾さんの著書「1日ひとつだけ、強くなる。」を読み返しました。2015年7月に第一版が出版された時に1度読んだはずなのですが、今読み返しても新鮮な驚きがありました。

そこで是非とも紹介しなくては・・・・という気持ちなったのですが、もちろん単なる思いつきで紹介するわけではありませんのでご注意ください。

ごまんとある書籍のなかで、なぜ????この記事を読んでいる人にとって、なじみのない職業である『プロ・ゲーマー』の梅原大吾さんの著書を紹介するのか????という点から、まずは説明したいと思います。

マジメでも貧乏になる世界

令和以降の日本では『中流』という言葉は死語になるでしょう。(平和の時代にすでに死語だったかも。)

マジメに生きるだけでは、かつて昭和の時代にそこにあった「中流」の生活ができなくなる可能性が極めて高いです。

なぜ?マジメに生きるだけではダメなのか?というと、日本社会全体が沈んでいる(劣化している)からです。

わたしたちは「頑張って勉強して社会人になり、社会のルールを守り、法律を遵守し、頑張って働けばそれで報われるのだ。」と勘違いしているフシがあります。

わたしたちは全員、、、、自動販売機にお金を入れて(まじめに頑張って)、ボタンを押せば(行動すれば)、ジュースが手に入る(結果がでる)ことが当たり前だと誤解している現代っ子なのです。

しかし自動販売機だって故障することがあるし、ちゃんとメンテンナンスしなければ機能しないし、もしかすると最初から故障している・・・ということだってあり得るということは、見過ごせない事実です。

梅原大吾さんの話に戻ります。

ずっとレールの外にいた

梅原大吾さんは14歳で日本一になり、17歳で世界を制したにもかかわらず、ゲームで生計を立てることができませんでした。

現代では就職せずにプロゲーマーで生計をたてる人もいまし、海外の大学では競技用にチューニングされたPCがズラッと並べられた「ゲーム部」が活動しているのはもはや当たり前ですが、梅原大吾さんが若かりし時は、そうではありませんでした。

時代が梅原大吾に追いついていなかったのです。YouTubeでトッププロのプレー動画が入手できるわけでもないので、ゲームセンターにゲーム好きが集合して切磋琢磨するのが当たり前の時代です。

ゲームで飯が食えないので、梅原大吾さんがゲームの世界から足を洗った時期もありました。プロの雀士を目指したこともあったそうですが、麻雀も辞めてからはしばらく介護の仕事で生計を立ててきたそうです。

いまや欧米のゲームファンからは「Beast(獣)」というニックネームで呼ばれ、ゲームの世界では生きる伝説として喝采を浴び、いわゆる成功者たちの前で講演もこなす梅原さんの「今」からは考えられない生活をしていた時期もあったのです。

介護の仕事からなぜ?再びゲームの世界に入ったのか?という話は長くなるので割愛しますが、わたしが強調したいのは梅原大吾さんはずっと「社会のレールの外」を生きてきた人であるということです。

もちろん「社会のレール」というのは、ひとつの幻想です。最初からレールなんて、存在しないのですから「レールから外れる」なんてことがあるわけがないのに、、、わたしたちは「レール」という名の「他人からの目」を気にして生きているのです。

前置きはこれくらいにして、そろそろ本題に入りましょう。

勝負の世界

梅原大吾さんの著書「1日ひとつだけ、強くなる。」の『はじめに』には、以下のような文章があります。

一昨年、こちらの出版社の方から、僕の対戦格闘ゲームにおける戦歴を振り返るかたちで、20年間考えてきたことを語ってほしいという依頼がありました。

「世の中全体が、シビアな勝負の世界に近づいてきていて、とにかく勝てという風潮のなか、皆仕事や人生に向き合いながら戦っている。厳しい世界で勝ち続けてきた梅原さんのやり方や考え方は、ゲームに直接関係ない多くの人の参考になるのではないか。実際に経験された大会や試合を通して、それを語ってもらえないだろうか」とのことでした。

【出典:一日ひとつだけ、強くなる。】

結論。とても参考になるだろうと思います。わたしが保証します。

プロ・ゲーマーとして生き残ることはとても難しいのです。梅原さんが主戦場にする格闘ゲーム(ストリートファイター シリーズ)だけでなく、ゲームは基本的に反射神経がいい10代、20代の若者が有利なのです。

しかし梅原さんは30代になっても、あえて強くないキャラで高い勝率を確保するという、「ありえないこと」を現実にしているのです。

強さの秘密

あなたには梅原大吾さんのような生き方ができるでしょうか?

何かに挑戦する前から「それってやったら意味があるんですか?」と質問するような人には、絶対にできない生き方だと思います。梅原大吾さんの生き方は、社会では当たり前の損得計算の「外」にあります。

しかし「当たり前の損得計算の外」にいるからこそ、梅原大吾さんのプレーは観ている人たちを感動させるのです。

実際、梅原大吾さんの試合は格闘ゲームのことがよくわからない素人でも、「スゴイ!!」とわかる試合も多いのです。観るものを魅了するからこそのプロなんだとしみじみ思わされます。(梅原さんのプレー動画は最後に紹介しますね。)

おそらくAIがゲームに参入すれば、梅原大吾さんよりも強いでしょう。しかし、、、、「勝ち」だけを無慈悲に追求するAIには、観ているものを熱狂されるプレーはできないと思います。

なぜならば梅原大吾さんのプレーは場面場面では「合理的じゃないから」です。それにもかかわらず『普通に』強いのです。あなたはこの謎が解けるでしょうか?

現代のサバイバル術

梅原大吾さんが実践する生き方は、「頑張って勉強して社会人になり、社会のルールを守り、法律を遵守し、頑張って働けばそれで報われるのだ。」という発想とは真逆のものです。

わたしたちの生きる日本社会は、どんどん沈下していくでしょう。「現状維持のままでOK!!」という後ろ向きな態度でも生き延びることができるのは、既得権益の甘い汁をすする権力者のなかでもほんの一部だけでしょう。

だから沈みたくないなら変わらなければいけないし、成長しなければいけないのですが、、、、、「これまでの常識が通用しない社会のなかでどうやって成長すればいいの?」ということがわからず、頭を抱えている人も多いだろうと思います。

残念ながらその答えに正解はありません。しかし常識が通用しない世界のなかで道を切り開いてきた梅原さんの経験は、本を読めば疑似体験することができます。ありがたいことだと思います。

実際に「1日ひとつだけ、強くなる。」を読んでみればわかると思いますが、梅原大吾さんからのアドバイスは、法の内側、ルールの内側、常識の内側で生きることに慣れきってしまった現代人には抽象的でよくわからないと思います。

しかし本当のサバイバル術というものは、そういうものなんだと思います。本当に大事なことは感覚的なものだったりするので、自分の常識という殻を破り、野生の勘を取り戻した人でないと全身で感じ取ることができないのです。

梅原大吾さんの著書「1日ひとつだけ、強くなる。」は、小学生でもスラスラ読めると思います。

だからといって理解しやすいというわけではありません。大人でも(だからこそ?)その内容をスムーズに理解できずモヤモヤすると思います。

しかしそのモヤモヤのなかに、現代をサバイバルする秘訣が隠されていると思うのです。是非とも『モヤモヤ』を肌感じてほしいと思います。おススメです。

梅原大吾の伝説

梅原大吾さんに関するおススメ動画をいくつか紹介しておきます。

背水の逆転劇

MEMO

格闘ゲームファンなら知らない人はいないであろう伝説の試合の動画です。(2004年 EVO)

梅原大吾さんが操作するKEN(金髪の男性)が、春麗(チャイナドレスを着た女性)にあと一発ダメージを食らったら負ける、、、という状況から奇跡の大逆転劇を演じます。

観客が大興奮する姿に注目してください。

慶應丸の内シティキャンパス講演

MEMO

2017年1月19日に慶應丸の内シティキャンパスで行われた講演会の様子です。

メインテーマは「自分の価値観や自分の意志で物事を決断する」です。