経済学者のアドバイスが役に立たないのか疑問でしょうがない方へ(by ヤニス・バルファキス)

父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

この記事は『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』(以下、『父が娘に』)を読むべきか迷っている方のために執筆したレビュー記事です。

はじめに申し上げておきたいことは、『経済の話をするのだから、経済学についての解説書なんだろうな。』というわたしの期待は、いい意味で裏切られましたということです。

『父が娘に』は、「経済学」についての解説書ではなく『経済』についての本です。ですから『経済学』に惑わされることなく、経済について理解することができます。

期待を裏切る(いい意味で)

あなたはこんな疑問を抱いたことがないでしょうか?

「なぜ?頭脳明晰な(はずの)経済学者がたくさんいるのに、日本の景気は良くならないのだろうか?」と。

「なぜ?経済学の理論について勉強したのに、日本経済、世界経済について理解した気にならないのだろうか?」と。

もしかしたら以上の疑問は、あなたにとって長年の疑問だったかもしれませんが、『父が娘に』を読めば、あなたのそれらの疑問はスッキリ解消するに違いありません。

なぜならば『父が娘に』は、経済学は「神学」であり一部の権力者の利益を保護するための権威付けとして利用されていることをズバリ指摘しているからです。

例えばサプリメントを宣伝するプロモーションに白衣を着た医者や専門家が登場するように、権力者の利益を守るために経済学や政府御用達の経済学者が利用されているということです。

わたしたちは専門家の意見には素直に従ってしまいがちです。実際問題として医師の主張に異議を唱えることは難しいでしょう。

同様に、経済学の専門家が「これが正しい」と真顔で主張すれば、「専門家がそう主張するなら、そういうものなんだろうな。」といった具合に、専門家の意見を疑うことなく受け入れてしまうのです。

あなたにも心当たりありませんか?

神話をぶち壊す

『父が娘に』は、一部の方にとっては刺激が強すぎるかもしれません。なぜならば、わたしたちが普段「常識」だと思って信じて疑わない神話を『父が娘に』はぶち壊してしまうからです。

例えば、わたしたちは経済格差が「優秀な人と優秀でない人の差しかない」と無意識に信じていますが、著書のヤニス氏は「本当の原因はもっと別のところにある」と断言します。

またわたしたちは無意識に「お金には絶対的な価値がある」と妄信し、勝ち組・負け組の言葉に代表されるように、お金がある人が「勝ち」で貧乏人は「負け」だと感じてしまいますが、著書のヤニス・バルファキス氏は「すべての価値を金銭のモノサシではかることはできない」と主張します。

さらにすべての富が「借金」から生まれることや、お金は「無から生まれる」(信用創造の仕組)という事実もわかりやすく解説してくれています。

以上の内容は、残念ながら日本のメディアでは解説されないことばかりです。

なぜならば「経済学は神学だ。」なんてことを主張しようものなら、国民は「金融政策の正当性を裏付ける理論に信ぴょう性がないってことですか?」などと考えて不安になってしまうし、政治家や官僚への風当たりも厳しくなってしまうからです。

特に日本の場合は、総務省の認可を受けた場合にしかテレビ放送事業はできませんから、テレビが行政組織への批判につながりそうな情報を流すわけがありません。

つまり日本で生活していて、テレビや新聞だけを情報源にして生活している人には、民主主義を貫徹することは難しいということです。

なぜ?大手メディアの情報を鵜呑みにすると民主主義が成り立たないかというと、「本来であれば知っておくべきこと」を知らずして民主主義は機能しないからです。

経済的に豊かになりたいなら

著書のヤニス・バルファキス氏は、「真の民主主義の前提は、誰もが経済についてしっかりと意見を言えること」だと主張しています。

そしてもしそれができないのであれば、「大切な判断を他人にすべて任せることを覚悟せよ。それがどんな結果になろうとも。」という趣旨の主張をしています。

政治家があなたの財布を守ってくれないと思うのであれば、是非、『父が娘に』をチェックしてください。

官僚があなたの財布を守ってくれないと思うのであれば、是非、『父が娘に』をチェックしてください。

いわゆる「経済の専門家」があなたの財布を守ってくれないと思うのであれば、是非、『父が娘に』をチェックしてください。